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(41) 複合動詞

こんにちは!松田琢哉です!このメールは名刺交換をさせていただいた方へBCCにてお送りしています。

ヒンディー語と日本語の表現の違いで面白いなぁと思ったものに「試験」に関する表現があります。
「試験がある」を別の言い方をすると「試験を受ける」と言いますよね。それがヒンディー語では「パリークシャー デーナー(pariikṣaa deenaa)」で「試験を与える」つまり「試験を提出する」という言い方をするんですね。この前PGメイトの大学生が「I must give exams in next week.」と英語で言っていてこのことを思い出したのですがこの言い回し的にはなんだか彼が先生で生徒たちに試験を受けさせるというようなニュアンスを感じます。同じ状態でも日本では「受ける」と表現するのに対しヒンディーでは「提出する」と表現するというこの違いはどのような文化的背景の違いなのかと考えるのも興味深いことだなぁと思います。安直に考えるとですが、「受ける」と表現するのは受けることに重点を置いていて内容にこだわっており、一方で「提出する」と表現するのはやはり提出することに重点を置いていて回答用紙を出したという結果にこだわっているのか、と。ただ「受ける」というのは受動的なものであり、「提出する」というのは能動的なものであり、と考えるとまたこれも面白そうです。皆様の会話の種になれば幸いです。

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さて、前回は自動詞、他動詞のご紹介ということで「バチュ ガヤー(助かった)」「バチャーオー(助けて)」の2つを覚えていただければと思いましたが、使う機会はやってきたでしょうか。言葉的には使う機会の少ないほうが良い気もしますが何かのために是非とも覚えておいてください。

今回はですね、今までにも何度か出てきていたのですが「複合動詞」に関してご紹介させていただければと思います。
複合動詞というのは、1つの動詞だけでは表しきれない細かなニュアンスを他の動詞も一緒に組み合わせることによって表現するための技法です。
基本的な構造としては、複合動詞の1つ目の動詞(主動詞)の動作内容を後続の補助動詞によって補足するというものです。
そして同じ動詞の組み合わせでも主動詞の活用形が異なればその複合動詞の意味合いも異なってきます。
とまぁたくさんあって大変なので今回はそういった複合動詞の中から使用頻度の高いものをピックアップしてフレーズでご紹介させていただきますので是非生活の中に取り入れていっていただければと思います。

・語根+補助動詞 ※語根は動詞の「○○ナー」の「ナー」が落ちて「○○」になった形のことです。

①主動詞+アーナー 主動詞の動作・状態が起こったり、始まったりする

 ・サムジュ アーヤー samjh aayaa 「なるほどね」

 動詞「サムジュナー(samjhnaa,理解する)」の語根「サムジュ」に「アーナー」の完了形の組み合わせです。
 「分かってきたぞ」というようなニュアンスですね。
 同じような言い回しで

 ・サムジュ メン アーヤー samjh men aayaa

 というのもあります。意味はほとんど一緒で、後置詞「メン(~の中に)」を伴っていますから、「理解という境地にやってきた」というような感じでしょうか。

②主動詞+ジャーナー 主動詞の動作・状態が変化、変動したり完結する

 ・サムジュ ガヤー  samjh gayaa 「分かった」

 先ほど出てきた動詞の語根「サムジュ」と「ジャーナー」の完了形の「ガヤー」の組み合わせです。
 ①のものが「分かってきたぞ」というニュアンスだったのに対し、こちらでは「OK,完全に理解したよ」という動作の完結を示唆しています。

 ・アー ジャーオー! aa jaaoo 「来いよ!」

 これは動詞「アーナー(aanaa,来る)」を主動詞にし、「ジャーナー」の仲間内に対する命令形の「ジャーオー」をくっつけたものになります。
 「お、今きみは止まってる状態だけどこっちに移動しちゃいなさいよ!」回りくどくいくとこのような解釈ができるのかもしれませんね。

 ・(カタム) ホー ガヤー  (khatam) hoo gayaa 「終わったよ」

 こちらも以前ご紹介した表現ですが、「カタム(khatam)」が「終了」という意味で動詞「ホーナー(~である)」をつけて「カタム ホーナー」で「終わる」、動詞「カルナー(~をする)」をつけて「カタム カルナー」とすると「終わらせる」という意味になります。
 「カタム」単体で「もう、終わり」という言い回しもできるので使い勝手は非常に良い単語だと思います。
 「カタム」に似た表現で「バス(bas)」というものがあります。これは「十分」という意味です。数字ではなく「enough」のほうの「十分」です。
 もうお腹いっぱいで食べられないよ、という時に「バス、バス」と言っておかわりを辞退したりだとか、相手の話が長くてもう打ち切りたいだとかいう時に「バス、バス」と言って相手を制するだとか、自分の意見を言って「もうそういうことなんだよ、この話について他に何か反論してきてももうこちらは何も対応しないからな」という意味で「バス」と一言文末につけたりだとかで色々な使い方がそこにあります。
 それで「ホー ガヤー」は主動詞「ホーナー(~である)」に補助動詞「ジャーナー」の完了形の「ガヤー」がくっついた形です。
 「終了していない状況から終了した状況に変わった」つまり「終わった」という表現です。

③主動詞+チュクナー 主動詞の動作・状況が終わったり・完結する

 ・バーザール アブ バンド ホー チュカー へ baajaar ab band hoo cukaa
  (市場)(もう)(閉まっている) 「市場はもう閉まっていた。」

 前回「バンド ホーナー」で「閉まっている」、「バンド カルナー」で「~を閉める」というのをご紹介させていただきました。「バンド」っていうのはあれですね、「しめる」という意味合いから「結束バンド」にもつながっていく言葉ですね。
 それで今回動詞「ホーナー(hoonaa,~である)」の語根の「ホー」と補助動詞「チュクナー(cuknaa)」の完了形の「チュカー」の組み合わせで「既に市場は終わっている状態だった」というニュアンスです。
 先ほどの「ホー ガヤー」は「続けていたことが終わった」というニュアンスですが、
 今回の「ホー チュカー」は「とっくに終わっていた」というニュアンスを含みます。

④主動詞+デーナー 主動詞の動作に携わる他者に向かう方向性を強める

 ・チャエ バナー ドゥーンガー  cai banaa duungaa 「チャエを作ってあげるね」

 これも今までによく出てきた表現ですが、行為の結果が及ぶ相手のために何かをしてあげる、というニュアンスで日本語の「~してあげる」がまさにぴったりな対訳となります。「デーナー」も主動詞での意味は「~をあげる、渡す」ですしね。

⑤主動詞+レーナー 主動詞の動作に携わる人自身に向かう方向性を強める

 ・カーナー カー リヤー  khaanaa khaa liyaa 「(私は)ご飯を食べました」

 この表現は上の「デーナー」とは真反対の表現です。文の動作主が自分のために何かをする、というニュアンスです。
 上の例文が「レーナー」の完了形の「リヤー」から④の「デーナー」の完了形の「ディヤー」に変わって

 ・カーナー カー ディヤー khaanaa khaa diyaa

 になれば「私は自分のためにご飯を食べたんじゃないんだからね」というようなニュアンスになります。
 もうひとつ、先ほどのチャエの文も「ドゥーンガー」から「レーナー」の未来形の「ルーンガー」になると、

 ・チャエ バナー ルーンガー cai banaa luungaa

 で、「私は自分のためにチャエを作るよ」というニュアンスの文章になります。

⑥主動詞+ラクナー 主動作の動作を予め、あるいは前もってしておく

 ・マェネー ナーシュター バナー ラカー ター  Mainee naaṣtaa banaa rakhaa thaa
 (私は)  (朝食) (~を作る) 「私は朝食を作っておきました。」

 「マェネー」は他動詞の完了形の主語です。「マェン ネー」がひっついた形ですね。
 それで主動詞「バナーナー(~を作る)」という行為を「ラカー(ラクナーの完了形)」をくっつけることで「前もって行っていた」というニュアンスを付け加えることができます。「ラクナー」の動詞としての意味が「~を置く」なので、日本語の「~しておく」という訳がぴったりと当てはまる表現です。

⑦主動詞+サクナー 主動詞の動作を行う能力や事態の発生の可能性を表す

・ホー サクター へ キ  カル バーリーシュ ホー Hoo saktaa hai ki kal baariiṣ hoo
(ありえる)   (that)(明日)(雨) (かもしれない)「明日は雨かもしれない」

「ホー サクター へ」のこのフレーズで「ありえるかもしれない」という意味になります。
というのも動詞「ホーナー」は「~である」という意味と「~が生じる」という意味があり、以前にも出てきましたが「サクナー」は動詞の語根にくっつけて「~ができる」という意味になります。つまり「サクナー」は「can」に相当するので「ホー サクター へ」は「It can happen」で「起きる可能性はあるね」という意味です。
「ホー サクター へ」で「かもしれないね」ぐらいの意味だと頭の片隅に置いておいてください。
「キ」以下はその有り得るかもしれない内容を述べる節です。「カル」は「明日」だけでなく「昨日」という意味も持ちます。
「バーリーシュ ホー」の「ホー」は動詞「ホーナー(~である、~が生じる)」の二度目の登場で、今回は不確定未来の形で出てきています。

・ アープ カル サクテー ヘン! Aap kar saktee hain 「あなたならできますよ!」
(あなた)(する)(できる)

このように動詞「カルナー(karnaa,~をする)」の語根と組み合わせて「You can do it!」と表現することもできます。
ここの例文に「カル サクテー ヘン」と「カル」を持ってきたのは少しややこしくなりますね。先ほど出てきた「昨日・今日」の「カル(kal)」と動詞の「カルナー(karnaa,~をする)」の語根の「カル(kar)」です。

以上で複合動詞でメジャーなものをご紹介させていただきましたが、少し長くなってしまいましたね。
文法的な面は放っておいても何かひとつでもフレーズで覚えて使っていってもらえればと思います!
それでは今回も最後までお読みくださりありがとうございます!

松田琢哉
単語帳(41).jpg
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