So-net無料ブログ作成
検索選択

(9) スィク教

こんにちは!松田琢哉です。このメールは名刺交換をさせていただいた方へBCCにてお送りしています。

6月22日の朝の飛行機でムンバイに一週間ほどの出張でやってきました。
雨季真っ只中でこちらに来てまだお日様にもお会いできていません。
ムンバイに来て感動したのが、リキシャのメーターが真面目に働いているということです。
デリーで乗るときのように、事前交渉しようとしたら「料金メーターがあるんだから着いてからじゃないと分からないよ」ってみんな言うんです。
それで大体相場通りに行ってくれるし、これは良いなぁと思うのですが、ちょっと離れたところに行くと
「俺はこれからこの距離を帰らないといけないんだからお釣りは別にいいだろ?」って言ってくるんですね。
170ルピーの距離で200ルピー払ってお釣りが30ルピーで大体60円、でも値段の話じゃなくてその「取れるだけ取ろう精神」を徹底してるなぁっていう印象です。
何も言わずに目をじっと合わしてたら「You don't understand...」って30ルピー返してくれました。

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

今回は前回の続きの後置詞の残りをご紹介しようかと思っていましたが、ムンバイに来てパソコンの前にいる時間が少なくなりましたので
少し軽めなものを挟みたいなぁと思い「スィク教」についてのご紹介をさせていただこうと思います。

メーター無しのタクシーに乗った時ですが、スィク教徒のおじいちゃんが運転、その甥っ子のお兄ちゃんがおじいちゃんをサポートという形で会社の寮に帰りました。
料金は事前交渉で670ルピー。
おじいちゃん「住所はわかったぞーい!それなら670ルピーでございます!」
甥っ子「ほんとに分かるの?僕も行くよ!」

スィク教といえばインド人の典型的なスタイルで描かれる、ひげの立派なターバン巻いたおじさん、ですよね。
おじさんに限らずお兄さんもお姉さんもおばさんもいますが。
一応「シク教」ではなく「スィク教」です。
スィク教徒が多いのはパンジャーブ州で、ターバンの人を見たら大体パンジャーブ出身なのかなぁという理解で良いかと思います。

スィク教の「スィク」はサンスクリット語由来で、「弟師」を意味し、「グル(先生)」の教えを受けるもの、ということです。

スィク教徒の名前で多いのが「シン(Singh)」で、インドの前首相のマンモーハン・シンさんもパンジャーブ出身の方です。
シンはサンスクリット語で「ライオン」を意味し、タイで有名な「シン ビール」や、「シンガポール」の「シンガ」も由来はこの「ライオン」になります。
去年の夏に友達タイに旅行に行きましたが、インド人観光客が多いのにも驚きましたし、ビールに氷を入れるのも驚きましたね。。
何より驚いたのがタイの国際空港にヒンドゥー神話の一場面の「サムットラ・マンタン(乳海撹拌)」の大きなモニュメントがあったことです。

乳海撹拌は簡単に言うと、神様と悪魔(阿修羅)が協力して、大きな蛇を山に巻きつけて引っ張りっこしながら乳海をかき混ぜて不老不死の薬(アムリタ)を得ます。
神々は悪魔には手伝ってくれたお礼としてアムリタをあげることとなっていたのですが、そんなことしをしたら悪魔が繁栄しちゃうので、悪魔にはアムリタだと言ってお酒を配って回ったのですが、一人だけそれに気づいていた悪魔がおりアムリタをちょっと飲んでしまいました。それを知ったヴィシュヌ神が奥義(?)の「スダルシャン・チャクラ」(円盤みたいな武器です)をその悪魔に投げつけ、首を切り落としました。悪魔はアムリタを飲み込む前に首を切り落とされたので首から上だけが不老不死に。
それ以降、彼はヴィシュヌ神に盗み飲みを告げ口した太陽の神と月の神を恨み、日食・月食という形で太陽と月を襲っているんだとさ。。。というお話です。

カンボジアにも行きましたが、アンコール・ワットはご存知かと思いますがヒンドゥー教のお寺で、この「乳海撹拌」のモニュメントを色々なところで見ることができます。

そういえばタイで思い出しましたが、タイに「アユタヤ」という古都があります。
インドの二大叙事詩「マハーバーラタ」・「ラーマーヤナ」の「ラーマーヤナ」は東南アジアでは非常に広がっており、多くの寺院でその彫刻や壁画を目にすることがあります。
その「ラーマーヤナ」のお話は簡単に言うと、主人公ラーマ王子の奥さんのスィータが悪魔に連れ去られてしまい、猿の軍隊の宰相「ハヌマーン」の協力を得て、スィータ姫の待つ「ランカー島」へ悪魔退治に行く、というお話です。
諸説ありますが、この「ランカー島」というのが今のスリランカなのではないか、と言われています。
この説から考えられるのが、北の肌の白いアーリヤ系の人々が、南の肌の黒いドラヴィダ系の人々を違う存在、悪魔と捉えていたのではないか、ということです。
南インドでは逆に、この悪魔の王様(もちろん悪魔の王様と彼らは言いません)は素晴らしい王様だった、という伝説を持っています。
興味深い事柄ですね。

それでですが、猿が主人公を助けて旅をする、というのは他にも聞いたことはありませんか?
そう、「西遊記」、「桃太郎」この日中を代表するお話がこの「ラーマーヤナ」由来なのではないか!という説があります。あり得る話なのかなぁと思います。
三蔵法師は金閣・銀閣、桃太郎は鬼ヶ島へ鬼退治、面白いですね。

話がそれましたが、この「ラーマーヤナ」のラーマの王国の首都が「アヨーディア」、ここからタイの「アユタヤ」につながると言います。
タイの王族の方々のお名前にも「ラーマ」が入っていることがしばしばです。すごい繋がりだなぁと思います。

さてさて、スィク教のお話でしたね。
スィク教徒には必ず身に付ける5Kというものが存在します。

Kesh 切らずに伸ばす髪
Kangha 髪を整える櫛
Kara 金属のブレスレット
Kirpan 短刀
Kacchera 短パン

の5つのKです。短刀を持ち歩くのは現在禁止されているようです。

ただ、私の同僚にもスィク教徒の人がいますが、髪も普通に現代風です。
スィク教徒の中にも宗派があるようで、その中の一派のようです。
「ターバンしないの?」
「んー。僕はしないよ」
「え?それっていいの?」
「んー。僕はいいんだよ」とのことです。

なので、ターバンを巻いてたらほぼ100%スィク教徒でしょうが、ターバンを巻いていないからと言ってスィク教徒ではない、ということでもないようですね。

それでですが、スィク教徒の人はパンジャーブ出身が多いと言いましたが、それは彼らがパンジャービーを話すということも意味します。
パンジャービーはヒンディー語と比べ、力強い発音になります。
うちの教授が言うには「パンジャービーはいわゆる田舎っぺの言葉ですよ。ゥオーーイ、とかッヘーンみたいな感じでみんな会話してますよ。」とのこと。

スィク教徒ではヒンドゥー教と同様に輪廻転生は肯定してますがカーストは完全に否定しているとのことで色々な職場で彼らを目にする機会が多いんだろうなぁと思います。彼らの故郷のパンジャーブは肥沃な大地に恵まれ、食べ物が豊富で体つきの良い人が多く、タクシーやバスの運転手を生業にしている人が多いです。
それで、冒頭の話に戻りますが、おじいちゃんと甥っ子さんは住所は分かるといったものの、やはり所々で道行く人に場所を尋ねます。
やっと着いたと思ったらおじいちゃんが「思ったより遠かったから800ルピーにしてくれ~!いっぱい人にも聞いてあげたじゃないか~!」
頑張ろうかと思いましたが、疲れていたのでもう何も返さず200ルピーを受け取って部屋に帰りました。

ただ、スィクの人たちの運転はめちゃくちゃ荒いですね。デリーでも何回もひかれそうになり、その度ターバンのおじさんです。

そういえば、ごついターバン巻いたお兄さんがヘッドホンして音楽聞いてるのを見たときはびっくりしました。
耳に当たってないし、音漏れもすごいし。スィク教徒用、ターバン用ヘッドホンなんてのも面白そうですね。


さて、今回はスィク教徒についてのご紹介をさせていただきました。
結局長くなってしまいましたが最後までお読みいただきありがとうございます!
次回は「後置詞」の残りをご紹介していこうと思います。今後ともよろしくお願いします!

松田琢哉
単語帳(9).jpg
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:学問

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。