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(35) ヴィヴェーカーナンダ

こんにちは!松田琢哉です!このメールは名刺交換をさせていただいた方へBCCにてお送りしています。

よく「インド人もびっくり」というキャッチコピーを見かけることがありますが、1964年にヱスビー食品の「特製ヱビスカレー」のCMで初めて使われたとのことでカレーの本場のインド人でもその美味しさにびっくり、ということなのでしょうか。それともあまり驚かないインド人も驚く、ということなのでしょうか。インド人はちょっとやそっとじゃ驚かないとよく耳にし、実際僕だけが何かに驚きそれをおもしろがるということも何度かあります。そもそもいつ驚きの感情が表れるかを考えるとやはり予想していなかったことが起きたときだと思うんですね。つまりは何か起きてもそれが予想の範囲内である場合には驚くことはないということになると思います。ともなれば、僕はまだまだインドに浸かりきれてないということで。ただ同時に驚きは何か新しいことを発見したときの合図ともとれると思うので驚いて疲れるのがイヤだからといって閉じこもった生活はもったいないのかなぁとも思います。

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前回は「ムジェー A メン ルチ へ」で「私はAに興味がある」という表現をご紹介させていただきました。
今回はその話を拡げていくための話題提供をさせていただこうと思います。


デリーメトロのブルーラインのRajiv Chowk駅の1つ隣の駅にRamakrishna Ashram Marg駅があります。日本語では「ラーマクリシュナ修道院通り駅」ぐらいの訳になると思うのですがこのラーマクリシュナという方と弟子のスーパーマンについてご紹介させていただければと思います。

そのスーパーマンというのは「ヴィヴェーカーナンダ・スワーミー」という人物です。
 ・1862年1月12日生-1902年7月4日没(享年39歳)
 ・本名-ナレーンドラナート・ダッタ
 ・ラーマクリシュナ・パラマハンサの弟子でラーマクリシュナ・ミッションを創設し諸宗教の帰一を説いた宗教家・思想家

私が彼のことを聞いたのはインドに来てからで、ルームメイトのおじさんの娘さんの写真を見せてもらったときに彼の写真立てが置いてあったので「この人は誰?」と聞くと「ええ!?ヴィヴェーカーナンダだよ! 知らないの!?」と驚きと怒りと悲しみが混じったような調子で言われました。
おじさんは彼の話をしてくれました。「ヴィベーカーナンダは記憶力がすごかったんだ。どれほどすごいかって言うとな、彼は本を1ページ読んだらそのページを破って捨ててたんだよ。もう何が書かれているかは覚えているから読み返す必要が無いから、って言ってな。」単純にすごい人なんだなぁと思ったのですが、本破るのはあまり良くない気もします。それで気になったので以下色々なサイトを見てまとめさせていただきましたのでご参考程度にお目を通していただければと思います。

彼はカルカッタでクシャトリヤ階級に生まれました。彼は幼い頃から記憶力が飛びぬけており勉強もよくできるし、更には運動もよくできて自然と友達仲間でのリーダー的存在になっていったようです。性格は少しやんちゃなところがあり母親が「私はシヴァ神に息子をくださいと頼んだのにシヴァ神は悪魔の子をよこした」と評したほど。
よくインド人の名前で「ヴィヴェーク」という名前の方がおられますが、「ヴィヴェーク」は「理性・思慮・良心・賢明さ」という意味があります。そして「アーナンド」には「喜び」という意味がありこの二つが組み合わさって「ヴィヴェーカーナンダ」という名前なんですね。「アーナンド」が「アーナンダ」になっているのはサンスクリット読みをしているからです。それほど大きな違いでもないのですが、ヒンディー語では語尾の文字に母音記号が省略されているとその母音を発音しない一方でサンスクリット読みでは母音記号が省略されていてもしっかりその母音も発音するという違いです。省略できる母音は「ア」の音で、よく単語の最後の「ア」が落ちるのですがサンスクリットではその「ア」も発音するということです。今回の「アーナンド」と「アーナンダ」のような違いですね。他にもインドの二大叙事詩の1つの「マハーバーラタ」の登場人物「アルジュナ」も現代ヒンディーの読みでいくと「アルジュン」になります。この題名の「マハーバーラタ」の「バーラタ」も現代ヒンディーの読みでいくと「バーラット」になります。
日本の標準語のようにヒンディーにも方言を取り入れない標準語があり、それを「現代ヒンディー語」、`Modern Standard Hindi (MSH)`、「カーリー・ボーリー」と言います。
それでヴィヴェーカーナンダですが、彼は神様の存在が信じられなかったので色々な聖人に「神様を見たことがあるか」と聞きまわるも納得する答を得ることができず、唯一「神を見たことがある」と答えたのが彼の将来の師匠となるラーマクリシュナだったんですね。ただヴィヴェーカーナンダもそう簡単には彼の言うことを信じず神の存在について色々と質問をしていきます。そこでラーマクリシュナが答えたのは「神様は万物の中に存在する。神様は君の体も住みかとしているんだ。」というものでこの考えがヴィヴェーカーナンダの主な思想の1つになります。とはいえ、その時ヴィヴェーカーナンダは周りの壺を叩き壊して回って「どこに神がいるって言うんだ」と言ったらしいのですが。そこでラーマクリシュナが彼に触れて神の世界を見せたことで彼は神の存在を信じるようになったということです。インドチックなお話ですね。
1893年シカゴで開かれる世界宗教会議第1回にインド代表としてヴィヴェーカーナンダは出席することになりました。本当は他の人が出ることになっていたのですがヴィヴェーカーナンダを見て、彼が出るべきだ、と一目で思ったそうです。そしてヴィヴェーカーナンダはシカゴに向かうことになりますが途中日本にも寄っています。長崎・大阪・京都・東京・横浜を陸路で旅していったとのことです。
シカゴの宗教会議では他の発表者の話が空気を重たくしている中、明瞭でハキハキとした声で演説をし、その後アメリカでは彼に関する本が大量に発行されたんだとか。その後インドに帰ってきた彼は新聞のインタビューで日本について聞かれ、

・日本人は国のために全てを犠牲にするほど愛国心が高い。
・清浄な芸術を持っている。
・日本の仏教(大乗仏教)は、セイロン(スリランカ)のような上座部仏教とは異なり、私の宗教観と同じ有神論的・積極的な仏教である。
・日本はその精神を残しながら西洋の知識をよく消化している。
・日本人は米飯と味噌汁を適量食べている。
・インドの若者はイギリスではなく、日本に留学した方が良い。  (Wikipediaより)

と答えたとのことで日本のことは気に入っていたようです。
食べ物に関しては誉め言葉なのかどうかはよく分からないですが、インドの食について警鐘を鳴らしていたのでしょうか。

晩年は来印していた岡倉天心に「日本に来ないか」と誘われていたらしいですが、体調の悪化で断念。
彼は脳内出血で最期を遂げたようです。

彼が一体何をしたかという話ですが、まず世界宗教会議でヒンドゥー教の認知度を高め、それまで西洋文明に比べ下に見られていたヒンドゥーの立場を向上させたというものがあります。またインド中で説法をして回る中でインド人の内的意識の覚醒、愛国心の向上を促し独立運動の下地を整える一助となったこと等々政治的な何かを成し遂げたというものではなくインド人の意識を宗教面で強力に引き上げた、というところが大きいと思われます。

彼の思想としては、異なる人間が生きているのだからそれぞれが異なる宗教を持つのは当然のことであり他宗教であるからといって排除しようとしてはいけない、 というようなことで調べれば他の思想も多く出てくることでしょうがこの考えが一番の根底にあるように感じます。

ヴィヴェーカーナンダはインドの人気者で多くの人が知っています。
会話の種がなくなったら「ヴィヴェーカーナンダ・スワーミーさんのこと教えてくれない?」と切り出せば相手さんも熱心に話してくれることと思います。
今回はその予備知識ということで軽くご紹介させていただきました。
もし困ったことがあればお使いください。
ちなみに冒頭でインド人の驚く驚かないの話をしましたが、
「驚いたよ」というのは

・アーシュチャリヤ フアー

です。「アーシュチャリヤ」が「驚き」で、「フアー」は動詞「ホーナー(~である・~が生じる)」の男性・単数の完了形です。
ぜひぜひお使いください。
それでは今回も最後までお読みくださりありがとうございます!
今後ともよろしくお願いします!

松田琢哉

単語帳(35).jpg
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